XJR400Rの馬力を計測してもらった。→53馬力出てるけど・・・・?
80km/hからまったく加速しない病のXJR400Rを
和光2りんかんで馬力測定+空燃比測定してもらいました。
これで加速しなくなる原因が判明するかな?
パワーチェック自体の工賃は3,780円。AF計測オプション付きで4,320円
計測自体は20分もかからないので横から眺めて待機します。
んで測定してもらった結果について
上側にあるのが馬力、下の線がトルクです。
暖気、熱ダレ分を考慮して2回計測したんですが、
結果は「最高馬力はスペック並に出ている」でした。
最高馬力
スペック値(エンジン出力) 53ps / 11000rpm
測定値(クランクシャフト換算)52.2hp(52.9ps)/ 11589rpm
最高トルク
スペック値(エンジン出力) 3.6kg・m / 9500rpm
測定値(クランクシャフト換算)3.4kg・m / 9908rpm
ほぼ諸元値通りの値が出ましたね。普通は1割2割低い値が出るものですが。
じゃあ何故80km/hから加速しない症状が出てしまうのか?
上の画像にも書いてますが、4000~6200rpmに向けてトルクが低下してます。
馬力の値はトルク×回転数なので回転数上昇分、馬力曲線は上昇傾斜に見えますが
エンジンが発生している力が低下していると回転の割に加速しなくなります。
もたつき、息継ぎ、ギクシャクするのはトルクカーブの逆転が原因でした。
ちょうど高速で巡航するとこの回転域に入るのです。
で、なんでトルクが低下してるかは空燃比に現れていました。
これが馬力カーブと空燃比のグラフなんですが
最高馬力が発生する11500rpm付近の空燃比 A/Fは14くらいです。
空気:ガソリン=14:1 ってことです。
理論空燃比、出力空燃比、燃焼空燃比、マフラー出口空燃比と色々あるんですが
空燃比の計測はチャンバー出口から長い管を差し込んで測ったものなので
マフラー出口空燃比に近い値になります。
ここには排気脈動でサイレンサーの出口側から外気が出たり入ったりして
空燃比としては大きい値(空気が多い状態で計測している)が出る傾向です。
測定したスタッフが言うにはXJR400Rの場合はスロットル全開でA/F14あたりが
出力も出て吹け上がりが良いとのこと。
ただし、グラフの低回転側に表れているように6000~7000rpm付近で
A/Fが16とかになっています。ここまで空気の割合が大きいと
エンジンはガソリン不足でトルクが出ない と言った状態になります。
バイク屋に1回見てもらったときは
・燃料配管の取り回しが納車整備時と違うのでETC取付時にタンクを下ろした際
燃料が流れにくい位置になってしまっていたのではないか
・燃料フィルターが詰まって燃料が流れにくくなり、高回転が薄くなっていたのでは
と言われましたが、今回のパワーチェックの結果からして
「燃料の流れが阻害されて大流量が要求される高回転側で燃料不足になり減速」
していたのではなく、
「高速で巡航する回転数の付近だけ燃調が薄くなるセッティングになっていた」
のが原因ということがわかりました。
計測スタッフが言うにはメインジェットはそのままで
ニードルジェットの段を1段か2段下げることで改善するかもしれないとのことだったので
今回の結果とスタッフの証言を元に購入したバイク屋へ行ってキャブセッティングの
見直しをやってくれと頼みに行く予定です。
ただ冬の低い気温に合わせてキャブセッティングすると
夏に燃調が濃くなりすぎて不調を起こす事になるかもしれません。
空冷エンジンですので気温上昇は混合気の燃調やエンジンパフォーマンスへの影響大と考えられます。
これが4発となるとさらにセッティング難易度は高まり素人は手が出せなくなります…
FIって偉大ですね。O2センサーに夜燃調ズレフィードバックと気温差気圧差に依る
燃調の変化に自動で対応できるんですから。
次に乗るバイクはFI仕様かな?XJR400RにFIがあれば最高なのに。